監督： Robert Lieberman
年度： 2002年
時間： 83分10秒
画面： ワイドスクリーン
音声： 英語
字幕： 英語／スペイン語
備考： リージョンコード ALL, アメリカ盤
《 ストーリー 》
高校教師 John Smith (Anthony Michael Hall) は、
婚約者 Sarah (Nicole de Boer) とのデートを終え、帰宅する途中で交通事故に遭ってしまう・・・。
病院のベッドで目を覚ました John は、6年間も昏睡状態に陥っていたと知らされショックを受ける。
そして看護婦の手に触れた時、奇妙な光景を "見る"。
知らないはずのその看護婦の家に自分がいる。周りは火の海。
幼い娘が部屋の隅で迫り来る炎に怯えている。
それを看護婦に告げたおかげで、娘は無事救出される。
一体、自分の身に何が起こったのか？
担当医 Tran (Rick Tae) に尋ねても、ただの偶然だと一笑に付される。
だが Tran が John の体に触れた時、今度は Tran の過去が "見え" た。
そしてベトナム戦争で生き別れ、亡くなったと思われていた Tran の母が生きていると告げる。
その情報を元に母と再会した Tran は John の能力が本物であると知る。
見舞いに来た Sarah を見て喜ぶ John。 しかし、彼女が既に他の男と結婚し子供もいる幸せな家庭を築いているのを "見る"。
John の意識がもう二度と戻らないだろうと聞かされ、今の夫と結婚したと言う。
しかし子供は John の子で、夫と二人で自分たちの子供として育ててきたと・・・そしてその子に John と名付けていた。
退院の日、リハビリ・トレーナー Bruce (John L. Adams) と一緒に家に帰ってみると Sarah が息子 John を連れて来ていた。
初めて見る我が子の姿に微笑む John だったが、看護婦が退院祝いにくれたケーキに触った時、
その看護婦が何者かに殺害されるのを "見て" しまう。
事件を知らせようと保安官事務所を訪ねると、出てきたのは Walt Bannerman 保安官 (Chris Bruno)、Sarah の夫だった。
とまどう John、だがそれは Walt も同じであった。妻の元婚約者で息子の実の父親である John が目の前にいる。
退院したとは聞いていたが、その男が突然現れ超能力で事件解決の手助けをしたいと言う。
超能力なんて信じられない、それにこの男は自分の家庭に災いをもたらすかも知れない。
Walt はつい冷たい態度に出て John を追い返してしまう。
仕方なく John は Bruce と二人で犯人探しを始めるのだが・・・
《 解 説 》
David Cronenberg 監督、Christopher Walken 主演の映画版 『デッドゾーン (The Dead Zone)』 は僕の大好きな作品で、
Stephen King 原作ホラーの映像化作品の中で唯一原作を越えた傑作だと思っています。
それをまた新たにＴＶシリーズ化するなんて！ しかも、2時間枠×3回ぐらいのミニシリーズだろうと思っていたら、
１時間枠の長編シリーズ （このパイロット版は2時間枠） だと知りかなり不安でした。
日本のドラマと違って、もし視聴率が悪ければ話の途中でも平気で打ち切ってしまいますから。
でも、わりと好評だったようで無事に第1シーズンは終了し、2003年1月から第2シーズン開始のようです。
まだこのパイロット版しか観ていないので、この後の展開がどうなるかは知りませんが、
大筋は原作に沿って進みながら、オリジナルのエピソードを交えていってるようです。
原作や映画版と最も違う点は、Sarah の結婚相手が Walt 保安官で、この夫婦の息子が実は John の子であると言う点。
この三角関係 （四角か？） が今後どう影響するかに興味があります。
（ちなみに Walt は、後に狂犬病のセントバーナード 『クジョー (Cujo)』 に食い殺されるんですが）
あと本作の John は孤独ではなく、リハビリ・トレーナーの Bruce が良き理解者となっていくような感じ。
John が子供の頃から少し予知能力があるのは原作通り。
それとストーリー紹介から漏れちゃったんですが、Purdy 牧師 (David Ogden Stiers) ってキャラも出てきます。
John の母 Vera が生前親しくしていた人で、John が昏睡中に Vera が亡くなった後、
その寄付金 （つーか遺産） で町に立派な教会とか作っちゃって、どうも胡散臭いオッサンです。
このオッサンも後々重要なキャラになってくると思われます。
後に John の運命を大きく変えてしまう Greg Stillson 議員は今回名前だけ出てました。
Stephen King の名はクレジットされているものの、原作者としてではなく、キャラクター原案となっていますし、
今回のＴＶシリーズ化には関わっていないそうです。
