Carrie (TV)     『キャリー』

Carrie (TV)
監督: David Carson
年度: 2002年
時間: 131分52秒
画面: スタンダード
音声: 英語
字幕: 英語/フランス語/スペイン語
備考: リージョンコード 1, NTSC
備考: アメリカ盤

《 ストーリー 》

Carrie (Angela Bettis) は狂信的な母親 (Patricia Clarkson) との二人暮らし。 異常なまでに厳しく育てられたため、いわゆる普通の女子校生とは少し違っていた。 そして、そのことが苛めグループの恰好の標的となっている原因でもあった。 だが、誰も Carrie の「力」には気づいていなかった。 母に叱られた時、誰かに苛められた時、Carrie の周りで物が勝手に動いたり割れたりすることがある。 Carrie 自身も自覚していなかったのだが、その「力」が使われた時、母は娘を魔女と罵りより激しく叱るのだった。 ある日、校内で Carrie が苛められているのを目撃した教師 Desjarden (Rena Sofer) は、 それに加担した全員に数日後に迫ったプロム・パーティーへの出入り禁止を命じる。 ただ、特別授業を真面目に受ければ出入り禁止令を解くとの条件つき。 みんなはその条件に飛びつくが、リーダー格の Chris (Emilie de Ravin) だけは反抗し、出入り禁止となる。 とは言え、残ったグループの連中もプロムに出たいがために仕方なく表面上おとなしくしているだけ。 ただ一人 Sue (Kandyse McClure) だけが、今までのことを本当に後悔し反省していた。 そして、自分のボーイフレンド Tommy (Tobias Mehler) のことを Carrie がずっと片思いしているのを知っていたので、 自分の代わりに Carrie をプロムに誘ってあげて欲しいと Tommy に頼むのだった。 Tommy の誘いを最初はまた苛めるための罠かと警戒したが、やがてそうではないと知り喜ぶ Carrie。 家に帰り有頂天で母にそのことを報告するが、激しく反対され口論となる。 いつもなら母に襟首つかまれて押し入れに閉じ込められるところであったが、今日は違った。 「力」で母をねじ伏せたのだ。今までにない強い「力」を見せつけられ驚愕する母。 子供の頃から悪魔の力だの魔女の業だのと抑圧されてきた「力」が、 テレキネシスと呼ばれる超能力だとインターネットで知った Carrie は、 密かにそれをコントロールする練習をしていたのだった。 そして、プロム当日。Tommy にエスコートされリムジンでプロム会場に向かう。 Carrie 自身もいつもの暗い少女ではなかった。 Sue に教わった化粧や自分で作ったドレスで美しく変身していた。 好奇の目で見る人も多かったが、真剣に誉めてくれる人もいた。 さらに、皆の投票により自分たち二人がプロムのキング&クィーンに選ばれてしまう。 生まれて初めての晴れ舞台。緊張しつつ舞台に上がると、皆が温かい拍手で迎えてくれた。 だが、それは罠だった。逆恨みした Chris が投票用紙を差し替え、Carrie をクィーンに仕立てたのだった。 そして、クィーンの玉座の頭上にはバケツが仕掛けてあった。 Chris は、そのバケツに結ばれたロープをゆっくりと引いた。 それは一瞬の出来事だった。 何気なく頭上を見上げた Carrie の目の前に真っ赤な液体が迫っていた。 次の瞬間、Carrie の全身は生温かい豚の血で真っ赤に染まっていた。 Carrie の体から、彼女自身もコントロールできない程の強大な「力」が解き放たれた・・・。

《 解  説 》

Stephen King 原作、Brian De Palma 監督の映画 『キャリー (Carrie)』 はあまりにも有名なので説明は省きます。 このTV版のストーリーもラスト以外はほとんど同じなので、映画版とは違うポイントを挙げてみます。
まずは、プロムから数週間後、Sue が刑事 (David Keith) に事情聴取されているシーンから始まり、 プロム1週間前の出来事から描かれます。 その後も、他の生存者たちの事情聴取とプロム5日前、3日前などが交互に描かれる形式。
プロム会場を後にした Carrie は、通り道にあるものは全て破壊しながら自宅へ戻る。 そのため、町は半壊状態に。確か、原作もこんな感じだったと思います。
ラストが全然違う・・・。先にも書いたように、ホラー映画ファンなら誰でも知ってるストーリーだけに、 最後に何か違うことをやりたかったんでしょう。 僕はこのラストは「あり」だと思いますが、恐らく殆どの人は改悪だと文句言うでしょう(笑。
主演の Angela Bettis は 『May』 でも不気味少女を演じて恐かったですし、 最新作は Tobe Hooper 監督による 『The Toolbox Murders』 のリメイクだそうで、 日本の女優さんで言うと 三輪ひとみ のような特殊女優街道まっしぐらな人なので要チェックです。
原作も映画も約30年前になるので、TV版は現代向けに少しアレンジされていますね。 『シーズ・オール・ザット (She's All That)』 の話題も出てくるし。

《 特  典 》
[2003.08.26]

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